高圧ブラスト

2019年6月9日日曜日

2019.6.9 ルーツブロアを使ったブラストルーム



下の写真はパンブラストの方で私に提案してきた方法である。
典型的な橋梁用の50mブラストルームである。
一昨年、私達もパンブラストと組んでミャンマーへ橋梁の部品工場へブラストルーム用ブラスト装置を納品したが、とにかく装置導入コスト重視なのと短納期が求められる。大型のブラストルームの場合、日本は短くても10年くらいは見込むが海外では1-3年はざらである。なので取り壊し、転用が可能なようにする。もう一つ、インフラが今一つな国の場合、多くは電気代がタダ同然であることが多い。なので75kwルーツブロア等を常時回転させていてもいいのである。最終的には使い捨てである。下記の装置の場合トータル装置コストは日本の1/3程度で済んでいるがブラストの処理能力は大型橋梁メーカーに導入されているものとほぼ互角である。4人同時ブラスト用に150kw×2台=300kw使う。ブラストノズルはNo.7ノズルのΦ11mmを使用する。スチールグリッドは常時10トンをホッパータンクにチャージできる。
集塵機は日本と粉塵則に対する労働安全衛生法が違うためルーム内の軸流速度が計算の根拠となるためルーム内の体積に対して小さく感じるが十分である。24時間体制でブラストするので効率が良い。とにかく作業員の工賃が恐ろしく安いのだがインスペクターは存在するので規格上は問題ない。





2019年6月4日火曜日

2019.06.04 ブラスト用研削材回収機 ルーツブロア型 1

ルーツ型回収機の場合、どうしてもモーターとブロアの納期がかかるため納期調整が難しい。装置系は海外で製作させればよいのだが、後々のことを考えるとモーターとブロアだけは絶対日本製でなければならない。海外のモーターやブロアは日本の半額で手に入るから使い捨ての現場ならいいとは思うが、故障したら結局元も子もないので、高くても心臓部は日本製だ。ところが周辺機器は正直言って海外製の方が良い。理由の一つとして価格の低さと鋼材の分厚さだ。設計自体は私らの方でやってるので問題ない。鉄の値段自体は大して変わらないのだが、工賃が半分以下なので鋼材を1サイズ分厚くできる。ブラストの装置は分厚いのが良い。軽量化は無縁だ。碌なことがない。電気制御系も日本かドイツのブランドしか使わせない。工賃は半分以下だ。しかし、反面かなり注意が必要なのは、検査だ。これはかなりの経験が要求される。英語能力は当たり前だが電気知識、機械知識などの経験も必要で対策と対応は尋常ではない。全てを把握してなければならない。更にブラストの現場での状況も知り尽くしてなければならないため誰もこんなことはやらないだけである。今後も誰もやらないと思う。趣味みたいな世界だ。
ルーツブロアユニットはパンブラスト(シンガポール)でモーターとブロアは関東アスコンで日本製に乗せ換えた。


真空回収ユニットすべて現場用