高圧ブラスト

2020年9月26日土曜日

2020.09.26 現場ブラスト作業の将来的二極化

 今年は、新型コロナのせいで比較的時間が自由になり、いろいろ勉強ができてよかった。

海外に渡航できないのが少し痛手だが現在のところ問題なく輸入できている。今まで長い時間かけて付き合ってきたので意思疎通は問題ない。

最近の傾向として日本国内ブラストは、屋内外問わず循環式と言われる研削材を現場でリユーズする方法が主流となっている。実際は屋内では50年くらい前から定着しているのだが屋外ではなかなか、うまくいってなかった。海外では20年くらい前から定着しており、やはり世界のだれかがやれば、「あ~できるんだな」ということなのだろう。

研削材及びブラスト処理面が錆びる問題や有害物質の除去の問題などが残っている。しかし、これもそれほど難しい問題ではなくいずれ近い将来に解決できる内容であろう。

 今後の大きな問題はすでに北米やヨーロッパで起きているブラスト作業者の問題である。

ブラスト作業者自体が減っているのだ。サラリーを上げてもその範囲には限界があり実際彼らと話すと北米ではアングロサクソン系のブラスト作業者が少なくなっているらしい。理由は?と聞けば口を揃えて「やりたがらない」ということだ。要するに大変な割に儲からないので忌み嫌われているらしい。同じサラリー貰うなら他に仕事があるらしい。オーストラリア人の友人に聞くと、タフガイで荒くれ物の白人の仕事で短期間に稼ぐならマイニングをやるらしい。ブラストと同じくらい埃まみれで大変だが、数倍稼げるとのこと。ただ、とんでもない人が多く喧嘩が多いので酒は一切禁止で隔離されるらしいが。ブラストは儲からない仕事だからもうやらないということだ。そこで、ロボットにやらせようという話が近い将来実現可能であるわけで、もう夢の話ではなくなったのだが今度はアメリカでAIの進化が早すぎて先に安全基準を作成してしまった。それは、AIロボットを作業につける場合は監視役を複数付けるということだ。これがまた、誰でもいいわけでなくそれなりの知識者でなければならない。じゃあ、移民がたくさんいるんだから移民がブラストをやればいいのだが、現実にブラスト作業自体は移民がやっているのは事実なのだが、この辺りが我々日本人にはなかなか理解できない根が深い問題を抱えているようで、信用できないという深い溝があるようだ。単純に安い労働賃金でやってくれるからいいという構図は無いようである。

いずれにせよ、日本も少子化+高齢化で本来なら肉体労働作業についてくれた若者たちが激減しており、人手不足の中コンビニ等の労働なのど年がら年中、人手不足である。もともとブラスト作業というものはそれ自体が儲かるものではなく後工程の塗装や溶射などが組みあわされて評価されるものである。なのでブラスト、塗装というもっとも汚れる仕事の中で一体何を求めてやるのか?言う方は簡単だがやらされる方は何も面白くもないのである時辞めてしまうだろう。そうなると、やはり結論的には、少なくともどこの国の人であろうと将来的には人がやる仕事ではなくなることが明白である。ブラスト作業従事者=AIロボット管理者となる日が来るのは確実であろう。すでに現時点で映画「マトリクス」の最終章に出てきたロボットの動物的ロボットで配管の中を自力で検査できるようになっている。従来型と違い人間よりも動きが上である。人と同じ動きをさせる人型AIロボットと同時に人より上回るAIロボットの開発が海外では盛んである。別に人の形はしなくていいのだ。感情も要らない。 ブラストホースとノズルが動けばいいのだから蛇の形だけしてればいいのである。現在の私が保有している6軸AIロボットでは現段階では無理であるが、20-30年以内には可能であろう。そう長い先ではない。