昨日、九州大の橋研にお邪魔してご指導して頂いたのですが、とても良いアドバイスを頂いたことの中の一つに、私なりにの要約すると「新たな未知の実験データをまとめて表示し、論文などで発表しても意味がないことであり、自己満足の発表であると。研究とは、問題点に対してデータを集積した後、いかに現状の問題点に対してこのように新たな方法を試み、問題解決できる結果を得ることである」、そうでないとただ単に社会に混乱を招くだけであり、結果周りから何のためにやっているのか疑問視されると。
全くその通りで反省している。私も含めてそのようなレポートが多いのだ。
その、例がブラスト後の研削材の食い込みについてである。
私も初めてそれを、自分で発見した時に(既知であったとしても、私の場合自分で知った)、「うわっ、なんだこれは?素地調整にならないなぁ、こんな研削材使えないなぁ」
とばかり言っていた。食い込まない方法を同時に試すか、食い込んでも、塗装や溶射と結果を冷静に比較し、結果、良い方向性を教示しなければならなかったのである。
私の場合、装置メーカーなので装置に関しての問題点に対しては、結構即対策しているのだが、研究テーマに対しては同じ手法をとっていなかった。
なので、本題に入るとすれば
このままだと、真実であっても、混乱する。
和訳
SSPC 北米の素地調整規格などを設定している民間団体
steel structure painting council
https://www.sspc.org/abt-about/
SP1:液体溶解クリーニング;シンナーに限らず汚れを溶解して除去すること
SP2:手工具クリーニング
SP3:エア・電動工具クリーニング
SP4:炎クリーニング
SP5:ホワイトメタルブラストクリーニング(Sa3相当)
SP6:コマーシャルブラストクリーニング(Sa2相当)
SP7:ブラッシュオフブラストクリーニング(Sa1相当)
SP8:酸洗い
SP9:ウエザリング;意図的に屋外暴露させミルスケールなど浮かせる方法
SP10:ニアホワイトメタルブラストクリーニング(Sa2.5相当)
SP11:エア・電動工具クリーニング;地金が出るまでやる方法
SP12:高圧、超高圧洗浄機クリーニング
SP13:コンクリートに対しての機械的、化学的、熱的処理方法
SP14:インダストリアルブラストクリーニング;Sa2とSa2.5の間だがさらに細かい設定
SP15:コマーシャルエア・電動工具クリーニング;工具処理にグレードを附記
SP16:ブラッシュオフブラストクリーニング(SP7以外の規格)スイープブラストのこと。非鉄、メッキ、ステンレス向け
昨日の反省の結果、上記のようにすれば日本国内で初めて皆が理解しやすいのだが、英語表記だと混乱するだけなのである。
眺めるとよくわかるのだが、アメリカ人の気質が表れている。
数字の順番は、SP10以降は新たに制定した順番なのである。
SP16に関しては、私がJIS Z0310(2017)を執筆した時に海外のフォーラムをよく覗いたが、アメリカ人はスイープという言葉がどうもなじめないらしく、ブラッシュオフとスイープの語に誤解を生じたアンケートを読んだことがある。