高圧ブラスト

2019年8月29日木曜日

完璧なSa3

よくSa3はできないから、Sa2.5で限りなくSa3に近い状態にするという人が居るが、それならSa3とかSp5など初めから存在しない。Sa3に人がするのが難しいだけでSa3やSP5は存在する。ブラストノズルを決まった角度と一定の速度でブラストすればムラが出ないため、ビジュアル的にも申し分ないブラスト処理ができる。
研削材の量もブラスト処理時間も短く済む。下記の物は実噴射時間は10分くらいである。
ブラストパターンはSa3を想定したパラメーターに設定し他はアルファ1ロボットに自分で計画させてブラストさせた。
スチールグリッドGH-7 先端圧0.95Mpa ATN-6 混合比:5kg/min



2019年8月25日日曜日

2019.08.25 SSPCの素地調整の種類について 再表示

昨日、九州大の橋研にお邪魔してご指導して頂いたのですが、とても良いアドバイスを頂いたことの中の一つに、私なりにの要約すると「新たな未知の実験データをまとめて表示し、論文などで発表しても意味がないことであり、自己満足の発表であると。研究とは、問題点に対してデータを集積した後、いかに現状の問題点に対してこのように新たな方法を試み、問題解決できる結果を得ることである」、そうでないとただ単に社会に混乱を招くだけであり、結果周りから何のためにやっているのか疑問視されると。

全くその通りで反省している。私も含めてそのようなレポートが多いのだ。

その、例がブラスト後の研削材の食い込みについてである。
私も初めてそれを、自分で発見した時に(既知であったとしても、私の場合自分で知った)、「うわっ、なんだこれは?素地調整にならないなぁ、こんな研削材使えないなぁ」
とばかり言っていた。食い込まない方法を同時に試すか、食い込んでも、塗装や溶射と結果を冷静に比較し、結果、良い方向性を教示しなければならなかったのである。

私の場合、装置メーカーなので装置に関しての問題点に対しては、結構即対策しているのだが、研究テーマに対しては同じ手法をとっていなかった。

なので、本題に入るとすれば

このままだと、真実であっても、混乱する。

和訳
SSPC 北米の素地調整規格などを設定している民間団体
    steel structure painting council https://www.sspc.org/abt-about/

SP1:液体溶解クリーニング;シンナーに限らず汚れを溶解して除去すること
SP2:手工具クリーニング
SP3:エア・電動工具クリーニング
SP4:炎クリーニング
SP5:ホワイトメタルブラストクリーニング(Sa3相当)
SP6:コマーシャルブラストクリーニング(Sa2相当)
SP7:ブラッシュオフブラストクリーニング(Sa1相当)
SP8:酸洗い
SP9:ウエザリング;意図的に屋外暴露させミルスケールなど浮かせる方法
SP10:ニアホワイトメタルブラストクリーニング(Sa2.5相当)
SP11:エア・電動工具クリーニング;地金が出るまでやる方法
SP12:高圧、超高圧洗浄機クリーニング
SP13:コンクリートに対しての機械的、化学的、熱的処理方法 
SP14:インダストリアルブラストクリーニング;Sa2とSa2.5の間だがさらに細かい設定
SP15:コマーシャルエア・電動工具クリーニング;工具処理にグレードを附記
SP16:ブラッシュオフブラストクリーニング(SP7以外の規格)スイープブラストのこと。非鉄、メッキ、ステンレス向け

昨日の反省の結果、上記のようにすれば日本国内で初めて皆が理解しやすいのだが、英語表記だと混乱するだけなのである。

眺めるとよくわかるのだが、アメリカ人の気質が表れている。
数字の順番は、SP10以降は新たに制定した順番なのである。

SP16に関しては、私がJIS Z0310(2017)を執筆した時に海外のフォーラムをよく覗いたが、アメリカ人はスイープという言葉がどうもなじめないらしく、ブラッシュオフとスイープの語に誤解を生じたアンケートを読んだことがある。





2019年8月22日木曜日

2019.08.22 SSPC規格について久しぶりに記載してみる

明日、明後日は九州大で講習と納入したテスト装置の点検かねて行く。
最近、海外にテクニカルレポートを提出するために英訳している流れで
用語の再確認しているのだが、北米に対してはSSPCの用語を採用しといたほうが無難なので合わせていた。
その過程で、案外SSPCのSPシリ―ズでさえ通しで表記されていないことに気が付いたので
覚え書いといた。

防錆学校ですべて下記は説明しているのだが、ISOだとバラバラで一覧できる該当情報がない。SSPCの方が解り易い。


手書きなのは、案外箇条書きした資料が無いからである。

SP8,9,13が抜けている資料が多い。
SP14-16は最近であるが、SP17~は今後の予定で空いている。
赤丸はブラスト処理である。


2019年8月8日木曜日

2019.08.08 盆前にこの動画が撮影できて良かった。世界初 屋外での高圧フルパワーAIブラスト!

世界初の屋外ヤードブラストAIブラスト動画。まずは見てから
38度の晴天の中、朝から20年来の友人のヤードで
当日、初見の部材を置いといてくれました。
なので、こちらも図面データなしのぶっつけ本番、スタート。
そもそも、何が世界初のテストかと言えば
”ブラストする当日にやって来て、初めてブラストする対象物を確認してその日のうちに撤収する"
という人間の作業者であればたわいもない事なのですが、ロボットを使うときは
かなりのハイスペックが要求されます。

・ロボット自体がプログラム型でないこと
(そんな暇がない。)
・ロボット自体が軽量化されており簡単に可搬できること。
(屋外現場では人手でセットする)
・ロボット自体の原点認識が必要ないこと。
(そんな認識させてるだけで日が暮れる)
・ロボット自体の粉塵・振動・熱対策がされていること。
(人間の作業者は暑さ以外には強い)

ロボットもコンプレッサーもオーバーヒートすることがあるので注意していたが
発生しなかった。

ヤードについたのがam9:20で撤収がpm4;30でお昼は1時間休んだので、ごく普通の現場ブラストであることは間違いない。

ロボット自体は文句は言わないが、人間の付き人が居ないと自分ではブラスト以外何もできないのが短所である。

対象ワーク:船の煙突の船内部分;無機ジンク30μ+有機ジンク40μ→耐熱クロス巻き
高圧元圧1.2Mpa 100Hp ATN:No7ノズル φ11mm
研削材:山川産業 ネオブラスト G1 G2混合 開度4.5 トンプソン型
2019.08.08/ 気温38度
ブラストマン:アルファ1ブラストロボット:オーストラリア・ドイツのハーフ
アルゴリズム:サーフェィスに対してLM法
プロデューサー:(株)関東アスコン








T型にダクトが飛び出ている側も全く問題なく避けながらブラスト処理


お出かけの時の”仕舞のポーズ"で檻に入れる

専用ケースにロボット及び頭脳部 OCTをアルミケースに入れる。2人で手で運びハイエースにて運搬する。そのままハイエースが現場でコントロール室となる。










フォークリフトの上にパレットをいい加減な状態で置いて固定もせずにブラストを開始してもきれいにブラストははできた。



2019年8月1日木曜日

20149.08.01 梅雨明けして酷暑が始まり室内は50度近くなった中でのブラスト。

温度計は38度を指し始めた。2019年8月1日
こんな中で、私は作業できないのでロボットにさせているから
楽でいい。文句も言わずに勝手にブラストしてくれるので大変助かる。
この前久しぶりに、箱型ブラスト装置で小物をブラストしてみたが、その程度でも
手が汗ばみ気持ち悪く自分の趣味の物じゃない限り、やりたくないのが本音だ。

橋梁の中やタンクの中や、炎天下の中での屋外ブラストはもう、とてもじゃないが
できない。有毒な粉塵と暑さと汗の戦いでいいブラストは持続しない。

今回は錆びた小型定盤のブラストだがこんな簡単な物はロボットに他のテストピースとともについでにブラストさせればいいのでなんてことは無い。

自分自身は、夕方に全く疲労していないので夜や早朝にデータまとめや勉強ができるので
効率的である。
 たったこれだけでも、AIロボットを導入して良かったと思う。
私は今後、ブラストしなくていいので助かっている。
           
屋外に置いたブラストルーム内温度は50度近い。集塵機も止めて真空回収に重点を置いた。