今回で私が担当してから10年目の10回目なのだが新型コロナの対策としてマスクをしての講義となった。今回に先駆けて体調は万全とし、一応念のために病院で診察及びいつの間にか過去になっていたら嫌なので肺のレントゲンも撮影した。それ以外についても人間ドッグ以上に一応健康診断はやった。結果は異状はなかった。当日の朝も調子が良く、10年目なのでいささか、張り切っていた。しかし、講義開始10-15分で立ち眩みがはじまり気分が悪くなり始めた。とてもじゃないが続けられる状況ではなく,K君に急遽バトンタッチをしとりあえず続行した。原因は私の場合、肺活量が平均より大きいらしく、声を出すのに大きくすい込むのです、酸欠になってしまったようだ。毎回、確かに普段汗をほとんど掻かない私が講義では汗を掻き、マイクなしで全席に響くようにしゃべっていた。今年の受講者さんたちからは、クレームが多く平謝りするしかないのだが、来年またマスク装着の場合の講義者はk君にやってもらおうと思う。本来、たいていの団体ではズームやビデオ配信で行っているのだが面接という部分に意義があるのなら私は体質上、続行は無理である。ボソボソしゃべる習慣が50年以上体験したことがないので今更無理なのである。酸欠で失神してしまう。体育の授業を、マスクなしでやらないと倒れる生徒が続出したのと同じだ。
それ以外では、今年は10年間かけてレベルを下げてやさしくしたつもりだが、逆にレベルを上げた方が良い感じの要求が来た。初めのころはブラストノズルの説明を数式で説明していたのだが寝る人が出てきたのと、毎年毎年、私の講義後除錆度のSa2とSa3と錆度ABCDも区別もつかない受講者が出てくる中で論理的数式的な話が意味があるのか?本来論理式で説明をするのは私の得意分野なのだがあえて封じ手にしてきたのに。それでも今年は表面粗さのポイントで積分式を説明したのだが。手工具や電動工具も説明しなければならない状況で表面粗さとは非整数ブラウン運動やノイズ関数で再現できる事を数式を使用して説明するという話はいささか無理がある。なのであえて私は入門編の話を取り込んで動画で居眠りする人を防いだのだが。
総評としては、たとえ一年に一回だとしても毎年、内容を変えてやってきた。少なくともブラスト処理とISO8501-1がわかるようにはしたつもりだ。あとは各人、自分の努力が必要であろう。疑問点があれば質問でもすれば良いのだがそういう技術的質問はほとんどこの十年間、無いに等しくクレームだけは毎年あるようだ。そろそろ後継者にバトンタッチしたいところだが現在のところ有力な候補が浮かんでこない。