高圧ブラスト

2018年5月23日水曜日

第474話 日本における今後のブラスト処理方法の設備と人 1

27年間このブラスト業界を見てきた。特に画期的なシステムや工法はいまだに表れていない。しいて言えば、レーザーブラストのみが斬新である。ただしレーザーを使用する方法をあえて”ブラスト処理”という名前に置き換えることは賛成できない。レーザーは原理が全く違い呼称に無理がある。
ブラスト処理は現在世界中の工業系の国であればどこでも普及し利用されている、簡単な処理方法である。この簡単さが良いのであり、難しくする必要は今後もない。
今後、日本においてブラスト処理が飛躍的に需要が高まることは考えにくい。逆に東南アジア、インドなどの方が伸びるだろう。特にインドは人口増、自動化の遅れなどからブラスト処理のメインとなる可能性は高い。ブラスト処理は自動化が遅れている国の方が伸びるのは必然である。
今後はインドも自動化が試みられるだろうが、日本よりは進むことはないだろう。
逆に、アジアにおいては日本ほど作業者によるブラスト処理が似つかわしくない国はないだろう。特に屋内でブラスト処理するためにブラストルームという設備をし、作業者が部屋の中で防護服に身を固めブラスト処理を行っている。下の動画だがどちらも私が計画し設備設計し納品して指導したものだが、一見差異はない。違いは納品国が違うだけだ。
しかし、平均して10倍近いコストの開きが出ている。特に作業者の1日のコストは30倍近く開いている。しかしブラスト処理された製品にはほとんど差異はない。ミャンマーにおいてはSa3に近い処理しか指導していないためだ。


              ↑日本のブラストルーム作業風景

             ↑ミャンマーのブラストルーム作業風景
         ↑ミャンマーのブラスト処理レベル まぁまぁ概ねできている。穴の部分や陰に近い部分はさらに指導していく必要はあるのと、品質の維持に関しての管理教育は必要であると思われるが、ブラスト処理自体は数人がかりで行うため早い。

続く・・・